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あすか(M)
「線の上をひたすら歩く。ゴールなんてない。線の上のひたすら歩く」
かげ
「それ以上はダメですよ」
あすか(M)
「少しびっくりして身体が震えた。ゆっくりと振り返るが何もなかった。だから不思議そうに言ってみる」
あすか
「どうして……?」
かげ
「それ以上は死の境界線」
あすか
「死?」
かげ
「君はまだここにはいらない。だって、死んだら無になっている君が有になるから」
あすか
「……どういう意味だ?」
あすか(M)
「その瞬間、頭の中でパキンと音が鳴る。相手は笑った。とても楽しそうに」
かげ
「世界は暗闇。君は実体さえないのに何故、歩いていると感じたんだい?」
あすか
「実体がない?」
あすか(M)
「俺は間違いなくここにいる、それは間違いなわけない。間違えるわけないだろう」
かげ
「君は、君が見えるかい?」
あすか
「……え……?」
あすか(M)
「手は?、腕、顔、足、なにも見えない。確かに動いて生きてるはずなのに何も!」
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