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「お見合いがね、あるの。」
何時もの変わりのない食卓でいきなり姉さんがボクに言った。
うん、いいと思うよ。姉さん、適齢期だし。
ボクは聞き流していた。
ぎゅっ。
いたたっっ!
耳を引っ張らないでよっっ!
痛くて姉さんを睨むとニコリと背筋がゾッとするような笑顔と目がぶつかった。
ぎゃっ、ヤバい。
こんな時の姉さんは激しく怒ってる時だ。
長年の付き合いでわかる。
『…ごめんなさい。』
ボクは姉さんの般若のような笑顔に敗北をきした。
「よろしい。」
満足そうに言うけど、何がよろしいだか。
ボクは内心ため息をついた。
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