10年前

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コンコンッ。 「はい?誰?」 「修大だよ。」 「修大クン!?どうぞ。」 未羽の元気な声がした。 「失礼します。」 「いらっしゃーい!」 前みたいに元気で明るい未羽。 足りないのは記憶。 「未羽チャン…これ。」 修大は、水色のアルバムを取り出し未羽に見せてみた。 「これなーに?」 アルバムを指差す未羽。 「アルバムだよ。」 「へー。アルバム?」 「うん、僕と未羽チャンが写った写真だよ。ほら、これとか。」 一枚一枚ページを捲りながら未羽に思い出を話した。 こうすれば記憶が戻るかもしれない。 修大は必死だった。
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