未羽の記憶

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それは、まだ肌寒い春。 未羽は、毎日少しずつ記憶を取り戻していた。 それを誰よりも喜んだのは、修大だった。 一番嬉しかったのは2人だけの秘密基地を思い出したことだった。 記憶を失う前朝から夕方までずっと一緒にいたあの秘密基地。 「未羽チャンと2人でまた秘密基地に行きたい。」 「未羽も~!」 「じゃあ約束ね!」 「うん!」 「「指切りげんまん嘘ついたらハリセンボン飲~ます!」」 「「指きった!」」 修大も未羽も楽しみにしていた。 お互いの親に許可を取り明日、秘密基地に行くことになった。 「じゃあ未羽チャン!明日ね!」 「うん!修大遅刻したらダメだよ!」 「未羽チャンこそ!」 そして2人は、家に戻った。
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