ギルド

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「なんか用か?」 司王は警戒するように立ち上がると、上から爺さんを見下ろした。 「なにそんな恐い顔してんだい、兄ちゃん。」 にやにやと笑う爺さんに顔をしかめ、司王は何も言わずにその場を離れた。 関わるべきではない―――司王の勘が、そう伝えている。 とりあえずまだ鷹夜が戻ってこないので、仕方なく司王はやかんに近付いた。 お茶でも飲んでいたら、鷹夜がくるまでの時間を潰せるだろう。 そう思いながらため息をついていると、さっきの爺さんが何故かついてきた。 「こりゃこりゃ、待たないかい。 年寄りを走らせるもんじゃないよ、まったく……」 小さな歩幅でちょこちょこと近付いてくる爺さんに司王はあからさまに嫌そうな顔をすると、どすのきいた声で言った。 「俺は、爺さんのようなストーカーをもつような人間じゃねぇぞ……?」 「奇遇じゃな、わしも兄ちゃんのような奴をストーキングするような人間じゃないわい。」 .
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