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どこか安っぽいソファーと、誰でも飲めるようにしているのか机の上にはやかんと紙コップが置かれている。
壁には一面にポスターのような物が貼られ、よく見てみるとそれは全て手配書だった。
壁だけではあきたらず柱にまで貼られているが、周りの者は特に気にしていないようである。
「なんでギルドなんかに……」
考えるように呟くが、答えが返ってくるわけがない。
ギルド内にはいかつい人やら顔を隠した人が沢山いるが、誰も司王を気にかけない。
入ってきたときにはあれほどの視線を感じたのに、今では見事な無関心だ。
「まぁ変に見られるよりはいいが……」
「何が?」
まさか返事が返ってくるとは思っていなかったので驚いて振り返ると、そこには何やら書類を持った鷹夜がいた。
固まって答えない司王に訝しげな表情を向けるが、鷹夜は切り替えるかのように隣に座る。
「はい、さくっとこれ書いちゃって。」
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