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「はい、とりあえずこれ持って。」
そう言って司王に無理矢理ホースを持たせ、鷹夜は機械の裏にあるスイッチを押す。
するとガタガタッと変な音が鳴ってからカラフルなボタンが一斉に光ると、鷹夜は司王に目を向けた。
「大分古いけど、使えるみたい。」
よかったと一人納得している少年を不思議そうに見れば、鷹夜はホースを指差しながら口を開いた。
「それじゃあ司王、そのホースに思いきり息を吹き込んじゃいな。」
「はいはい……」
もう、抵抗するのはよそう―――
何が何だかわからなくても、従順になっていれば話が進む。
無駄に抵抗することはかなり大変なことだと、司王は鷹夜がきてから学んだのだった。
「息を吹き込む、ねぇ……」
一人呟きながら司王はホースをくわえ、思いきり息を吹き込んだ。
「おぉ、いい感じいい感じ。」
鷹夜が笑いながら機械のボタンを一つ押せば、赤と白のボタンが光った。
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