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大口開けながら笑う爺さんに司王は再びため息をつくと、紙コップにやかんのお茶を入れた。
「やめとけ兄ちゃん、ここの茶はあまりうまくないぜ。」
「…………」
先程までとは違う、真剣な表情。
たかがお茶ごときでそんなに真剣な表情をしてもらいたくはないが、ここは忠告を聞いていたほうがよさそうだ。
司王は紙コップに入れたお茶を再びやかんに戻すと、爺さんの正面に立つ。
「で、何か用か……？」
本当は無視してしまいたい所ではあるが、ずっとついてくるのは勘弁してほしい。
そんなことを思いきり顔にだしながら司王が問うと、爺さんは黄色い歯を見せながら気味の悪い笑みを零した。
「なぁに、ちょっと興味がわいてな。」
「興味……？」
爺さんの言葉に、司王は怪訝な表情を見せる。
貧乏という理由で今までの人生奇異の目で見られたことはあるが、興味がわいたと言われたのはそうない。
「興味を持たれるようなことは何一つしていないが……」
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