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空空市警察署。
何故か、S県警には国から多大な補助金が出ているためか整備がしっかりとしている。
何故補助金が出ているかと言えば、何故かS県内では特殊な事件が連発しているからである。
おおよそ今回の事件もその部類だろう。
「はふぅ、やっと着いた…」
「あぁ」
とだけ短い返事をすると自動ドアをくぐり警察署内に入る。
入ってすぐのフロントに向かい、受付嬢に尋ねる。
「葛城黒羽警部補って今どちらにいます?」
「えー、っとまず御名前を聞かせて貰えますか?」
「ああ、支倉司怒義〈ハセクラ ツヌギ〉です。葛城警部補に言えば通してくれると思うんで」
「はい。少々御待ち下さい」
とカウンターの下から受話器とり内線に繋いで数十秒。受話器越しに二言三言交わすと、
「はい、お待たせ致しました。確認が取れましたのでそちらのエレベーターで四階の第二会議室までどうぞ」
「ありがと」
と御礼を述べて、エレベーターに向かい乗り込む。
「ねぇねぇ、葛城黒羽さんってどんな人?」
ポチポチとエレベーターのドアの開閉やらをやっていると、隣りに付いてきているヒナがそう尋ねた。
「んー、そうだな。簡単に言って、キャリア組だな。いかにも、エリート街道まっしぐらって人」
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