‡好きだから…‡

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二十四日、夜九時。 「じゃ、行ってきます」 「理久。伸吾君や他のお友達にもよろしくね」 「分かった、それじゃ」 今日は伸吾のカップル、工のカップル、そして俺たちとでトリプルデート。 眠れないくらいに楽しみだった。 「こんばんは、梁瀬君」 家のドアを開けると、奈央が立っていた。 白い雪に似合う淡いピンクのマフラーを首に巻き、長い髪を一つに縛り、白いニットから束が出てる。 「お待たせ。行こ」 「はい」 少し冷たくなった奈央の手を握りしめ、歩き出した。 すると、奈央のスイッチが切り変わった。 「寒かったよぉりっくん!!」 「ごめんな待たせて。でも今はどう? 寒い?」 「…りっくんで温かい。りっくんは?」 「俺も。奈央といるとすっげぇ温かい!!」 まるで子供みたいにはしゃいでいた。 そんな時間が、とても愛おしかった。
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