前進

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しばらく噴水を見ていると 私の頬に何か冷たいものがあたった………。 雪だ……。 何年ぶりのホワイトクリスマスなんだろう……。 明日香…明日香も、見てるかなぁ……? 私は…歩きだした…。 その時だった…… 『未来ちゃん…』 背後から…聞き覚えのある声…… 私は…振りかえる……。 雪が降る夜……… そこには、逢いたくて 逢いたくて……… たまらなかった…… 彼が、立っていた。 そして振り返った私に 笑顔で言ったんだ…… 『メリークリスマス』 っと……。 「……雪夜? 何で? 何でアンタ立ってんの?? てか、 急にいなくなって… すっげぇ ムカつくはずなのに… ずるい…よ…。 すっげぇ…… 嬉しいじゃんか バカ。」 これは奇跡だろうか…? 雪夜は自分の足で 立っていた。 いや…。 奇跡なんかじゃない…。 雪夜もまた 勇気を出して前に進もうと努力を始めた …ひとりだったんだ。 冬の寒さで冷えた頬に 温かい涙がつたう…。 強がりな私の 素直な涙…。 それを見る雪夜の表情は とても優しい顔で微笑んでいた。
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