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「え~と…よく解らないのよね💧気付いたらこんな所に居て…」
「あぁ、それなら私と一緒だわ。」
その子はそう言ってちょっと笑ってみせると立ち止まった。
もう私のすぐ目の前まで来ていた。
こうして近くで見てみると、随分綺麗な子で、背も大分高い事が判る。
「私の事は『あさみ』って呼んで。貴女は?」
「…絵夢。」
「絵夢?変わった名前ね。」
あさみはそう言って私のすぐ隣に腰を下ろすと、
「よろしくね、絵夢。」
と、微笑んだ。
私もそこに腰を下ろす。
「あれ?それって学校の制服だよね。」
あさみが私の着ている服を指差した。
「…え?あぁ、うん。」
あさみに言われるまで気付かなかったけど、何故か私は制服を着ていた。
「いいなぁ、セーラー服なんだ。私のとこはブレザーだから…」
「そう?私はブレザーの方が好きだなぁ。だってほら、ブレザーの方がかっこいいってカンジするじゃない?私、『可愛い』よりも『かっこいい』方が好きなの。」
「それ、なんか判る気がする。」
「えっ、ホントに?…でもあさみ、今セーラーの方がいいみたいな事言わなかった?」
「だってずっとブレザーだから飽きちゃったんだもん。」
「だったら今度交換してみる?」
「あっ、それ面白そう💕…でもサイズ合わないんじゃない?絵夢ってなんかちっちゃいし…」
「えぇ?!そんな事ないって!あさみが大きいだけじゃない」
「そう?5センチ位なら分けてあげてもいいよ、胴体の方で良ければ。」
「足の方がいい💧」
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