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次の日は凄く体調が悪かった。
昨日、あのおかしな夢を見た後、とりあえず着替えは済ませたが、何もやる気がしなくて、そのまま寝てしまったのだ。
きっと寝過ぎなのかもしれない。
とにかく頭が痛い。
それでもちゃんと着替えを済ませて、学校へと向かった。
そして何とか教室に辿り着いた。
「あっ、おはよう。」
教室に入るとクラスメイトに声を掛けられた。
「…おはよう」
「あれ?なんか顔色良くないね、どうしたの?」
「別にどうもしないけど…ちょっと頭痛くて…」
「大丈夫?」
「うん、ただの寝過ぎだと思うし…」
「なんだ、ただの寝過ぎかぁ~、絵夢まで風邪なのかと思って心配しちゃったじゃない。」
「なんだとは何よ、心配してくれないの?」
そう言って、わざと怒った顔をしてみせる。
「だって、ただの寝過ぎでしょ?」
「まぁ、そうだけどね。…ねぇ、それより、今日もゆかり休みなのかなぁ…」
「結構熱高いみたいだしね、まだ来ないんじゃない?」
「…そうだよね」
私は言いながら席に着く。
ゆかりとは日曜日に会って以来、ずっと顔を合わせていない。
ゆかりが高熱を出して学校を休んでいるからだ。今日でもう3日目になる。
凄く心配で、お見舞いにでも行こうかと思ったが、どうしても出来なかった。
あの日、気まずい雰囲気のままで別れてしまったから、どんな顔をして会えばいいのか解らなかった。別に喧嘩をしている訳でもないのに…とも思ったけど、それでもやっぱり会いにいけずにいた。
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