57人が本棚に入れています
本棚に追加
ゆかりの言う通りだった。こんな事、もう忘れてたけど、確かに昔は本気でそう思ってた。
でも、そんなの昔の事だ。
そりゃあ、今でも小説を書くのは好きだけど……。
「…昔そうだったからって、今でもそんな事考えてるとは限らないじゃない。」
どうしてだか解らないけど、凄くイライラしてきて、それが顔にも出ていたのかもしれない。
「…もしかして、怒った?何か悪い事言っちゃった?」
ゆかりに心配そうにそう聞かれて、慌てて、
「別に怒ってないよ。」
って、笑ってみたけど、上手く笑えなかった。
「…もう帰るね。」
何となく気まずい雰囲気になってしまい、私は立ち上がってそう言った。
「あっ、送っていこうか?」
ゆかりがそう言ってくれたけど、私はそれを断って、一人で家へ帰った。
最初のコメントを投稿しよう!