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第5章
「…あの…さっき僕の事呼んだ?」
僕が女の子に近づき声をかけると彼女は一瞬驚いた風に顔を上げ照れながら話し始めた。
「あ、はい、すみません、呼び止めちゃって💦これ…落としましたよ?」
そういうと女の子は一つの古びたキーホルダーを僕に差し出して来た。
「あ、それ、僕の…」
僕は自分の鞄を調べ始めて落としたということに気付いた。
「ありがとう、君に拾ってもらわなかったら家に帰るまで気付かなかったよ😌実はこれ…ある女の子との大事な約束の証なんだ😌だから無くさなくてよかったよ😌」
僕が優しく微笑みながらそういうと女の子は目を潤ませながら僕を見つめていた。
「まだ…持っていてくれたんだ…嬉しい💓」
そういうと彼女は一粒の涙を流した。
「…えっ?」
僕は何故彼女が泣いているのかがわからなかった。でも…ふと…あの時の事を思い出し…「……あす…か…ちゃん?」
僕の口からは自然と…あの子の名前が出て来た。
[第6章に続く]
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