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第1章
『キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン』
「え~、では今日の講義はここまでとする。次の講義では教科書246ページからおこなうので予習はちゃんとしておくように。それと、先週だした課題のレポートも次の講義の時までに終わらせてちゃんと提出できるようにしておくこと。……いいな?」
講師の佐竹はそう言い残すと講堂を出ていった。
しばらくして講堂内からは賑やかな声と共に何人かの生徒が帰り支度をして出てきた。
その中で僕は一人窓際の席で帰り支度を済まし窓の外を見ていた。
すると、講堂の入口から僕を声が聞こえて振り返った。
「お-い、和。帰りにカラオケに寄ってかないか?」
「ね、和君、いこうよ」
僕に声をかけてきたのは、幼なじみで親友である蒼山 良太と三山 華織である。僕は二人に向かって
「うん、今行くよ。待ってて」
と、答えながら荷物を持ち近づいていった。
[第2章に続く]
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