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年中真紅の薔薇に夢中な柩も春になると薄紅色の桜を好んだ   柩は個人的広大な薔薇園を持っているがその奥に薔薇園の四分の一程度の桜園をも持っていた   しかし柩は特に満開の桜の花びらが一枚一枚,儚げに散っている風景が好きだ その時期になると必ず黒を連れて,希にリール,煉を連れて桜園によく足を運んだ   薔薇園はいつも歩いて見て回るが桜園では紅茶やお菓子を持っていってただただゆっくりしていた   「こんなに雄大なのに散る時は儚いのね…キレイ」   上を見て夢想的に呟いている横顔は慣れ親しんだ者にだけ見せる純粋で少女的な姿だった
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