828人が本棚に入れています
本棚に追加
/112ページ
何だって私はこんな屈辱的な状態になっているんだろう。ピョコピョコ跳び跳ねながら必死にメロンパンを奪おうとするが全く届かない。
岸波はさも面白そうな顔をしているし、何だか癪だ。
「メロンパン寄越せよぉっ私に献上しろよぉっ!」
「かーわいいねー」
「ぐぬぅ!?」
「今のは可愛くないな」
「うるっさいよ寄越せメロンパン!」
「どーしようかな?」
クソクソクソ!私を誰だと思っているんだ日森七夕だぞ!出来ないことはないんだぞ!それが何だこれは!
悔しい悔しい!悔しい悔しい悔しい!!
「ちょーうーだいっ」
「!」
うーあープライドがぁぁ。遂に頼んじまったさ…!
岸波が驚いて目を見開いた。あー凝視しないで頼むから!
「…いいよ」
「マジで!」
話せばわかる奴なんですね!
何て感激していたら、またニマッと変な笑みを浮かべた。
「ここ」
「ん?ほっぺ?」
つんつん、と自分の頬をつつく岸波に首を傾げる。
最初のコメントを投稿しよう!