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(バーカ。できるわけないじゃん)
内心馬鹿にしながら俺は然程気に止めずにいた。
口ばっか達者な奴は好きじゃない。まさに狼少年だ。
口で言うだけ言って人々の注目を浴びておきながら結局は何も出来ないホラ吹き。
精々ホラを吹いていればいい。その時は、内心で嘲笑ってやるよ。
偽の表情を浮かべながら。
そうしてテストは過ぎて、いつもと同じ結果であろう順位表を見て、俺は驚愕する。
「…ふーん」
どうやら、狼少年ではないらしい。
気になりだしたその女子に会って、何かが変わる、そんな気がしたのはきっと気のせいなんかじゃない。
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