負けられません、アイツにだけは

3/15
前へ
/112ページ
次へ
テストも終わってるので、もう午前で学校は終わる。その為、練習は決戦の日までみっちり練習することになった。 取り敢えず明日から始めるということで、私は眠りに就いている水泳のお供を引っ張りだすことにした。 「………あり」 …のだが。 「ない」 水着がない。 あれ。何故? 何故ないの水着。訳がわからず首を捻っていたら、父ちゃんの声が聞こえた。 「ナナー!ちょっくら手伝ってくれ!」 「はいよー!あ。ねー父ちゃん、私の水着知らないー?」 そう聞いてみたら、 「あー?水着ってお前『中学最後の水泳終わったー』とか言って捨ててたろ?」 ………あ。 そういえば、そうだったかも。 確か父ちゃんに勿体無いことすんなって怒られたっけ。もう泳がないからあるだけ無駄だって言ったら納得はしたんだけどね。 そうか…。捨ててしまったのか…。 今の時間じゃ買いにいけない…(8時過ぎたら家出るな、それ我が家の掟)。 取り敢えずメールしてみよう。 『水着がありませぬ』 送信。 一分後。 「もう来た早っ」 えーと。 『じゃあ全裸で泳ぐか?俺はそれでもいいけどな』 ………。 『すいません明日買いに行きたいので寄り道させて下さい』 送信…。 『始めからそう言えばいいんだよ』 ………Sめ。
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

828人が本棚に入れています
本棚に追加