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仕方ないことだけれども、見下ろされるのは些か気に入らない。
まぁ私が低いんだから仕方ないんだけどね?
「…ありがと」
私も笑いながらお礼を言うと、そいつは順位表へと目をやった。
「まさか本当にトップ奪われるとは思わなかった。本当に日森さんって有言実行するんだね」
んん?
奪われるとは?
「あっはは、そりゃそうだよ!私にできないことはない!どんなことだってやってみせますよ!」
するとそいつはクスクスと笑いながら私を見た。
失礼ですよ人見て笑うなんて!
「本当に何でも出来んの?」
「もちのろんですよ!略してもちろん」
ぴっとピースをしながらそいつを見上げると、そいつはクスクスと笑いながら目を細めた。
「それじゃあさ」
くい、と顎を掴まれて上を向かされた。
ぐきって言ったぞぐきって!首を折る気か貴っ様ァァ!!
キャー、何て周りの女子が騒ぎ立てる。
ななななな何をする気だこんにゃろめ!!
「俺のモノになってよ」
「はぁ?」
今までとは一変、別人のような声音で、耳元でそう言った。
「……」
暫しの沈黙。
「それは無理だー!」
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