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タイムリミットまであと5日。
昨日事情を聞いた村雨は、久々に練習用のユニフォームに身を包んでいた。
バッターボックスには、ボタンが全部開けられた、まるでやる気のない制服の渋谷が立っている。
「いさぎよく廃部になりな。」
「おれの球、打てるもんなら打ってみろ。」
「打てなかったら、必ず入部だからな。」
「そっくりその言葉かえしてやるよ!!」
「来い!!」
いよいよ運命の対決が始まった。
辺りが静まり返ったその時、村雨は大きく振りかぶった。
心配そうに外から見守る、春日と桃丸と白と姫路。
右のオーバーハンドから放たれた球は、一直線にストライクゾーンに向かっていった。
渋谷は140前半の球に表情一つ変えず、目の前の球に静かにバットを振り下ろした。
『ッキン!!』
激しい金属音をたてたバットと共に、ボールはライト側のファールゾーンに勢いよく飛んでいった。
「ヒッヒッヒ。」
「これがお前の球か?」
「威勢がいいな…。たいしたことないなら前に飛ばせよ。」
「安心しろ。次はホームランだ!!」
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