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ったく、いつまでこんな事をしてるんだよ。
俺は両腕で母を押し退けようとすると、そこには俺の腕ではなく真っ黒で毛深い小さな腕が2本。
何だこりゃ!?
この毛深いのが俺の腕?
「抱っこが嫌なの?はいはい、下ろすわよ」と言ってお母さんは俺を床に下ろした。
天井が高い。
イスがデカイ。
テレビなんか何インチだ?
それに床が低い。
恐る恐る窓を見てみる。
!!!
ね…猫!?
俺はヌイグルミみたいに小さくなったんじゃなくて、猫になってたなんて…
それで俺の名前がタマってわけね。
有りがちな名前だ。
俺は全身真っ黒な猫。
もちろん尻尾もあるが、何となく動かしにくい。
最初こそ驚いたが、今は冷静だ。
だってこんなの本やテレビでよくあるパターンだし。
これは夢で、覚めたら終わりってヤツね。
せっかく珍しい夢を見てるんだから、この状況を思いっきり楽しむかな。
要するに俺は猫になりきれば良いんだろ!?
猫を演じれば良いんだろ?
任せなさい!
それなりに自信はある。
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