やはり猫

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やはり猫

朝か…それにしても変な夢だったな。 朝日の眩しさに目が眩む。 一旦目を閉じて、眩しさに慣らすように徐々に目を開けた。 目の前に広がった光景は俺の部屋ではなく、間違いなくリビング。 しかも物がデカイ。 部屋が広い。 床が低い。 自分の体を見てみると、真っ黒な毛がわんさか。   わしゃ猫かい   これもまた夢か!? じゃあ夢の中の夢? 訳が分からない。 頭がこんがらがる… もしかして、俺は本当に猫になったのか? これは夢じゃなくて現実!? いや、もしかしたら俺は猫に生まれ、今までずっと人間の夢を見てたんじゃないか? 俺は人間? 俺は猫? こりゃ数学の因数分解よりも難問だ…   とりあえず今日は学校は休んどくか。 こんな姿で教室に行ってイスに座っても、首根っ子を摘まれて校庭に放り出されるに決まってる。 …… 学校に行ってみるか! でもドアが思いっきり閉まってる。   ニャ~   「タマどうしたの?」 ドアを引っ掻きながら鳴いてみるか。   ニャ~ォ   「外に出たいの?はいはい。分かりました」と言いながらお母さんはドアを少しだけ開けた。  
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