第1歩

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青年の名は「神崎翔」(カンザキ ショウ)。   陽の兄で無職。   いわゆるニートである。   目下、陽と二人暮らし中である。   「気になるならないの問題じゃないの!早く出てって!」   「えー、せめて見学させてくれよぉ」   「見学していい場所じゃアリマセン!いい加減にしないと――」   陽はどこからともなくフライパンを取り出した。   「わぁぁぁっ!ちょっ、ソレはナシ!分かった!帰る!」   「分かったならよろしい」   陽はフライパンをしまう。   「帰るからせめてアレの写メだけでも撮らせて」   翔は携帯を取り出してカメラをジオライナーに向けた。   「――出てけぇーっ!!」   陽の怒号で翔はラインを追い出されてしまった。   「何だよ、陽のヤツ。写メくらいいーじゃん」   翔はぼやきながら帰路に着いた。
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