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左端を歩いていたから、車の窓が開いたら運転席だった。 40代前半あたりの男性がハンドルを握り、そのハンドルを見ながら言った。 「探したぞ。乗れ」 低く暗く、有無を言わせない口調だった。 …誰?知らないこんな人… その場で固まってる私にもう一度話しかけてきた。 「どうした。早紀」 私は背筋を伸ばした。 「乗らないのか」 さ……き…?
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