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いつも4人で歩いた通学路……
いつも4人で笑っていた道……
でも、それは高校入学当時までで……
それから、俺達は少しずつ距離が離れ……
高校を卒業する時は俺とチヅルしか居なかった……
そんな道を俺達は、今再び揃って歩いている……
その中にミユキの姿は無くても、俺達には見えていた……
俺達の笑顔に合わせるように笑うミユキの姿が……
そして……
少し歩いて、俺達は地元の墓地に着くと、その中の一つの黒い墓の前に立った。
その墓石には『伊集院家』と彫られている……
ミユキが眠る場所……
でも……
「あれ?」
とりあえず、持ってきた花を供えようとしたが、既に一つの花束が置かれていた。
その光景を見た俺達には疑問しかなかった。
「誰か来たのかな?」
「ミユキの両親か?」
「いや、おばさん達は『あとで行く』って言ってたから……」
「じゃあ、誰の?」
「知るか!」
誰のか分からない花束……
俺達は心当たりがある人を手当たり次第に考えたがしっくり来ない……
「ホント、誰だろう?」
結局、俺達だけでは答えは見つける事は出来なかった。
その時だった……
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