8225人が本棚に入れています
本棚に追加
また、情けない姿をミユキに見せていた……
ミユキが生きていた時……
ミユキが死んでいた時……
自分の心の弱さに負けて何回も見せていた情けない俺……
その姿が何年か振りに出ていた……
でも……
これが俺の"本当の姿"なのかもしれない……
弱くて……
情けなくて……
ミユキかチヅルが居なければ、何も出来ない男だ……
それでも"二人"は、こんな俺でも……
そばに居てくれた……
ミユキは、辛くても"楽しい毎日"を俺にくれた……
チヅルはミユキを失った俺に"優しさと温かさ"をくれた……
俺はそんな二人のおかげで、こうして居られる……
だから……
「ありがとな……」
俺はこぼれる涙を抑える事もせず、うつむいたまま呟いた。
それは、ミユキだけじゃなく……
チヅルだけじゃなく……
二人に言った言葉……
その声は誰も居ない墓地に微かに響いていた……
.
最初のコメントを投稿しよう!