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俺はその声に小さく微笑んだ……
そして、再び墓に背を向けると歩み始めた。
少しずつ、離れていくミユキの居る場所に寂しさを感じていたが……
「……また、来るから…」
そう呟いて、俺は墓地を後にした……
そして……
俺は少し小走りになりながら、チヅル達の後を追った。
すると、目の前に楽しそうに笑って歩くチヅル達の姿を見つけた。
「ごめん。遅くなった」
俺はチヅル達に駆け寄りながら、そう言うとチヅルは安心したように笑った。
「もう、思ったより遅かったじゃん」
「まぁな」
そのチヅルの笑顔に合わせるように、俺も笑った。
すると、チヅルに抱かれたミユキがぐずるように暴れだした。
その事にチヅルは抱きづらくなったミユキに困っていた。
「ちょっと!ミユキ!?」
「歩くの~」
「分かったから。暴れないでよ~」
ミユキの言葉にチヅルはため息をしながらミユキを下ろすと、ミユキはその小さな足で俺のそばに来て、俺の足に抱き付いた。
「パパ~」
その可愛い笑顔に俺は一緒に笑っていた。
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