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リビングを出ると、俺はそのまま玄関に向かい、靴を履き替えると外を出た。
その瞬間、極寒の寒さが俺を襲ってきた。
その寒さに、酔いなんてあっという間に覚めてしまう……
「う~、さぶ~」
俺は身を縮こませ身震いをさせながら、胸ポケットからタバコを取り出すと火を付けた。
そして、空を見上げながら白い吐息と共に煙を吐き出した。
「……綺麗だな…」
俺は空を見上げながら呟いた。
その空はさっきまで降っていた雪が止んでいて、満天の星空が広がっていた。
俺はそのままその場に腰を下ろすと、少しの間、タバコをくわえながらボンヤリとその星空を見上げ続けていた。
すると、俺の後ろから静かに玄関が開く音がした。
その事に俺は軽く後ろを振り向くと、そこには俺に微笑みを見せるチヅルが居た……
「リュウジ、風邪ひくよ?」
「あぁ、寒いからな」
チヅルはそう言いながら、俺の隣に腰掛けた。
そんなチヅルに俺は無愛想な返事を返してた。
すると、チヅルはそんな俺の態度に大きく溜め息をした。
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