ある少女の恋の詩

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  願わくば 貴方には生きていて欲しい。   私のいない世界で、 私の知らない誰かと出会って、 私の知らない誰かと恋に落ちて、  私の知らない誰かと愛し合って。    私の知ってる笑顔を、 私の知らない誰かに見せてあげて欲しい。   でもたまに…ほんの少しだけよ? 私のことを思い出して欲しい。   春の暖かな風を感じた時、 夏の星空の煌めきを瞳に映した時、  秋の枯れ葉のメロディーを聞いた時、  冬の鮮やかな雪の結晶に触れた時。   そんな些細な瞬間、 ほんの少しだけ、 一瞬だけ思い出して欲しい。    …我が儘でごめんね。   
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