ある少女の恋の詩

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  そしてようやく 私は逝くの。   貴方を置いて、 貴方のいない世界で一人、 貴方を待つわ。   待つのは嫌いだけど、 貴方ならいつまでも待てる。   何年、何十年。 生を終えた貴方が来るのを、 待ってる。   そして。  決して短い時間では語れない生を生きた貴方に私は言うの。    『お疲れ様』   って。  ちゃんと笑ってるから。  そこでは泣いたりしないから。 笑顔で貴方を出迎えるわ。    貴方が安心するように。  貴方も笑顔になるように。   
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