ある少女の恋の詩

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  「…違う」 彼が少し間を置いて力なく首を横に振る。   「痛い?」   間髪入れず私が問う。 どこが、とは言わない。 絶対に言わない。   彼は顔を歪めた。   悲しいのか、辛いのか、 怒ってるのか泣いてるのか。 相変わらず他人が見ればよくわからない無愛想な顔だったけれど。 でも、私にはわかる。 これは少し自慢。 でも私が眠っちゃったら、 誰が貴方をわかってあげられるのかな?   心が泣いてる貴方を。 また独りになる貴方を。   それだけがとても不安。 とても心配。
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