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「…違う」
彼が少し間を置いて力なく首を横に振る。
「痛い?」
間髪入れず私が問う。
どこが、とは言わない。
絶対に言わない。
彼は顔を歪めた。
悲しいのか、辛いのか、
怒ってるのか泣いてるのか。
相変わらず他人が見ればよくわからない無愛想な顔だったけれど。
でも、私にはわかる。
これは少し自慢。
でも私が眠っちゃったら、
誰が貴方をわかってあげられるのかな?
心が泣いてる貴方を。
また独りになる貴方を。
それだけがとても不安。
とても心配。
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