ある少女の恋の詩

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『また明日、』   そう言えなくなってしまうのが怖かったの。 他人を必要としない素振りを見せる貴方に突き放されてしまったら、 貴方を必要とする私は生きていけないから。   貴方はいつも私が求めたら抱き締めてくれた。  たまにだけど優しく笑ってくれた。 いつも優しく護ってくれた。 私のために怒ってくれた。  私の代わりに傷付いてくれた。   十分、だったのに。    不安だった。  貴方を失った世界を知るのが。 貴方のいない朝を知るのが。   貴方の気持ちを知るのが。   
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