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昼休み、春日と俺は屋上でのんびりしていた。
「なぁなぁ。」
「んー?なんだ?春日。」
何気ない会話、それは今日も変わらない。
「なんで私のこと好きになったん?」
なんでだろう。
そんなこと考えた事ない。
確か、あれは……
クラスの仲間とゲームをやっていた。
「よし、じゃあお前罰ゲームな。」
その時負けた俺は罰ゲームとしてクラスの女子に告白することになった。
そこで、何故か俺は春日を選んだ。
「どないしたん?私に用って。」
いつもどおりの呆けた顔。
「あ、いや、その…さ。」
冗談にしても言いずらかった。
「?」
「つ、付き合ってくれないか?」
「どこに?あんまり遠いとこにせんといてな。」
完全に理解していなかった。
「そうじゃなくて。」
「何が?」
「俺の彼女になってくれないか?」
「え?私でええの?」
俺は静かに頷いた。
「ああ。」
その後いきなり泣き出して驚いたけど、本人曰わく嬉し泣きらしい。
「私ってどんくさいから誰かに必要とされてる感じがしないんよ。だから、凄く嬉しかった。」
だそうだ。
始まりはそんな感じだった。
それがいつの間にか、冗談が本当になっていった。
「なぁ。聞いてる?」
「んー。そうだなぁ。どんくさいところとか?」
「何それー。」
これからもこの関係は変わりそうに無い。
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