捕らえた魚

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   なんと美しい魚だろう。男は魚を瓶にうつすこともわすれ、しばし見とれていた。    光を受けて玉虫のように輝く鱗。  世界中の宝石を全て集めたかのような煌めきを見せる瞳。  背には天使の翼を生やし、額には凛々しく角を伸ばしていた。    と、魚は鈴の音のような綺麗な声で訴えた。  
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