†Prologue†

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「だからって……女王様もカンカンですよ?」 「……ホントに?」 侍女の言葉を聞き、ミリアは『マズい』という表情を浮かべる。 「早く女王様の所へ行かれた方がいいですよ? 流石に死体の片付けとかはしたくありませんから」 侍女は笑顔で恐ろしい事を言ってくれる。 侍女にそう言われミリアは死を覚悟しながら『そうするわ』と言い、力なく庭園を後にする。 そして謁見の間の大きな扉の前で固まってしまうミリア。 先ずはこの後に起こるであろう事を冷静に分析してみる。 謁見の間に入る=怒られる 謁見の間に入らない=殺される ミリアはこの時点で自分に選べる選択肢が無いことを認める。 ミリアは謁見の間に入る前に『今日こそはお母様を言い負かせてやるわ!!』と気合いを入れると、謁見の間の扉を守る兵士に開けさせる。 先ず彼女は気合いを入れる所を間違えています。
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