プロローグ

9/10
前へ
/28ページ
次へ
美優は応援団長をしていた。 「宣誓、我々赤組は優勝を目指して、最後まで闘いぬくことを誓います。9月23日、」 乾いた空気に美優の声が響き渡る。いよいよ体育大会が始まる。常勝無敗の名前は伊達じゃない。柴崎先生の応援の声にみんな気合い十分。徒競走にリレー、玉入れに大玉転がし。常に一位、悪くて二位。大会合計得点を更新するほどの勢いである。午前中が終わった段階での合計得点 一位 赤組 117 二位 青組 82 三位 白組 76 四位 黄組 75 という結果である。赤組の優勝はほぼ決定だった。昼ご飯を食べながらそんな話で盛り上がっていた。変わって青組は燃えていた。残りの競技で全てを一位だったら、優勝することができる。気付いてからは、一致団結で燃えはじめる。 「ただいまより午後の部を開始いたします。」 はじめは障害物競争。余裕があるからか、赤組に午前中の勢いはない。打って変わって青組の勢いは止まることを知らない。青組の猛襲に赤組が気付いたのは後競技が後二つになった時だった。点差は10点。二つとも負ければ優勝できない。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加