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しかし、魔精は質問の手を緩めず、いいかげん面倒くさくなってきたチルノは弱い頭をフル回転させて最後の願いを考えだした。
『もう、しつこいわね。なら、あんたに会う前の状態に戻してよ』
『え、そんなこと…』
『聞けないなんていわせないわよ』
チルノの強気な言葉を聞くと、魔精は悲しそうな顔で大量の煙を出し、姿を消した。
―――――――――――
紅魔館近く、広く深い湖はもう春だというのに厚い氷に覆われていた。
チルノはいつも川で釣りをしているのだが、最近釣れなくなったので今日はここへやってきた。
そして、湖の氷に小さな穴を開けてそこから糸を垂らし釣りを始めた。
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