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「おっと失礼……………とにかく、今のであんたが私より速いのは、悔しいけど証明されちゃったわね………。」
「え? 良いんです?」
「さすがに理解できるわよ………………それじゃあ次は水泳ね。」
「水泳………………まだ春ですよ?」
多分学生なら春休み真っ最中
「泳ぐのに季節なんか関係ないわ、とにかくまず一旦屋敷に戻るわよ、瑠奈ちゃん立てる?」
晴奈は傷口に絆創膏を貼っている瑠奈に話しかける
「あ、うん、大丈夫。」
絆創膏を貼り終えた瑠奈は立ち上がる
「うん、擦り傷は大したことはなさそうね……………じゃあ、戻りましょうか。」
「あ、うん……………あ、そうだ、信!!」
屋敷の元へ戻ろうとする晴奈を追いかけようとした瑠奈は、思いついたように信志に駆け寄る
「なんでしょうか?」
「信ありがとう、私を運んでくれて!!」
「あ、あぁ、それは当たり前の事を………。」
「でも私は嬉しかったよ、ありがとう!! じゃあ先に行ってるね!!」
瑠奈は満面の笑みでお礼を言うと、晴奈を追い越して屋敷の方へ駆けていく
「いいお嬢様だな…………。」
「ちっ……ちょっと速いからって調子乗りやがって………。」
「嫌な家庭教師だな………。」
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