君にはかなわない

見つけた‼

「仕事…ないかしら…？」

「仕事探してるんだぁ？」

「出来れば住み込み…」

「ふぇ？住み込み？
あるにはあるけどぉ
君に出来るかなぁ？」

あるにはある!?

もう構ってなんていられない!!

あたしは最後の力を振り絞り、
男のネクタイを掴んだ。

「何でもします!!」

「へぇ～、何でも(ニヤニヤ)？」

うっ…な、なんか気色悪い、この笑顔…。

けど、構ってられないのは事実!!

お嬢様なんて言ってらんない!!

………もうお嬢様じゃないし。

あたしはその男に導かれるまま、
派手なネオン輝くお店に入って行った…。