夜逃げ🌃🏃

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あたしが納得するのを 待ってる余裕はないみたい。 パパは ほうけたあたしを担ぐと、 ママと共に裏庭へ。 裏庭には 小さな頃からお手伝いを してくれていたトキさんが 車の前で待っていた。 声を出さないように ママに口をふさがれてるあたし。 ま、まったく状況が読めないんですけど!? トキさんは 涙をにじませているのか、 街灯の明かりで キラっと目が光った。 「お元気で…」 「トキさんも、元気でね… 今までありがとう…っ」 涙ながらにそう言葉を交わす ママとトキさん。 あたしは車に 投げるように放り込まれ、 そのまま発車した。  
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