貴方じゃなきゃ

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  「……ねえ雅、今日、何の日か分かる?」   もしかしたら忘れてるのかも。そう思い聞いてみる。雅は「えっ?」と間のぬけた声を出し考えた後に一言。   {わりっ!忘れた。何の日?}   ハハッと笑いながら言う声の中に反省はいっさいない。   「もういいっ!ありえない!」   一言言い放つと乱暴に切り、携帯を壁に投げつける。鈍い音がし、布団に落ちたと同時に私は布団にもぐりこんだ。   「ばかばか……。そりゃあ2ヶ月の記念だけどさ!ちょっとくらい覚えてても……」   ――♪   携帯のバイブレーションが振動する。「誰だろう……」見てみると雅。1回無視する。2回目なる。……出る。   「もしもし」 {あ、香奈?さっきは「もういいって!しつこい!」あ、香奈……}   また乱暴に切る。サイレントモードにしてバイブさえ聞こえなくした。     .
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