貴方じゃなきゃ

4/4
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
  ――……   「……んっ」   いつの間にか寝てた。まだ完全に起きてない目をこすって立ち上がる。携帯を確認すると不在着信3件。全部雅から。   「……知らないし……」   ――ピンポーン   インターホンがなる。モニター式じゃない私の家は声だけで判断。しかしでるも向こうは無言だった。   2回くらい「なんですか?」って言ってみたけどやっぱ無言。   「あー、もう!」   イライラしながらも扉に向かいドアを開けた。   「へーい!2ヶ月おめでと、香奈!」 「…………雅ぁ?」   ドアの先には手を目一杯広げ、笑顔の雅。   「俺が記念日忘れるわけないじゃん!これからもよろしくな、香奈」   ヘヘッと雅は笑い、私は大きい雅の体に包まれる。   「ばーか……。ずっと一緒じゃなきゃ嫌だし」           (それにしても何でだましたの?)(いや、実はほんとに半分忘れてて……)(さいってい!)(あああ!香奈ー!)     _
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!