はじまり

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そう考えてる間にも、どんどん涼夜は先に行ってしまう。 歩くの早い! 歩く速度は女の子に合わせるのが礼儀ってもんじゃないの!? このままだと差が開く一方だわ。 もうどーにでもなれ! 先を行く涼夜に小走りで駆け寄り、ポンと肩を叩く。 するとギョッとした顔で振り返り、私を見るなり眉をひそめた。 「……進藤さん?」 なによその不満そうな顔は! 私じゃ悪いっての!? どこの女なら良かったのよ! ……って、いけないいけない。 今日からこーゆーのを改めないと。 自然な挨拶……、自然な挨拶……。
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