終る夏

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 ◆ ◆ 夏休みに突入し、最初の一週間はバイトに明け暮れた。 時折部屋に来るホライゾンや氷口とダラダラ酒を飲みながら、夏休みの予定を練って過ごした。 翌週もバイトに明け暮れながら、ホライゾンや氷口と夏休みの予定をダラダラと話し合った。 大学生の夏休みは長い。 比較的空き始める九月に旅行でも行こうかと話がまとまった。 次の週は駅前の旅行代理店から持ってきたパンフレットを眺めながら、あーだこーだと話し合った。 結果、九月にグアムに行こうと決定。 氷口に言われるまま、とあるメンバーに声を掛ける。 ……意外にも参加が決定。 最後の一人の返事を待って、予約をとることになった。 その次の週から実家に帰った。 久しぶりの実家はどこか懐かしい。 何より掃除、洗濯、食事の仕度を自分でやる必要がないというのが素晴らしい! 母のありがたみを感じつつ、「実家マンセーー!」と叫びながら自堕落な生活を満喫する。 今就職したい職業のナンバーワンが自宅警備員にチェンジした。 九月になって実家から大学の寮に戻った。 旅行の件は、実家に居るときに発生した新型インフルエンザのせいで取り止めになった。 危ないからな。 空いた時間を使ってバイトに明け暮れた。 次週も、そのまた次の週も。 ………………夏が終わった。
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