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鳥が鳴いてる。
陽が光っている。
そして君が、笑んでいる―――。
最、高、級ぅぅ・・・・!
俺は歯がキラキラと光るような微笑みを、”昨日できた四十九人目の”彼女に向けつつ胸中で喜びを噛み締めた。
高校に入って数ヶ月、夏休みを目前としたこの時期に入り、ようやく念願の”目標”の到達が間近に見えてきた。
目指せ、ハーレム―――!
それこそが俺の目標であり、俺の生きる理由だ。
実際、その為に俺は中学生活の半分を勉強に費やし、学力的にも人格的にもレベルの高い”女の子”がいると言われる高校に進学したのだ。
そして今。
俺は、”最☆高☆級”な日常を手に入れたっ・・・・!!
彼女の顎を軽く持ち上げ、軽く笑む。
そして彼女の頬が紅潮するのを確認すると、俺は唇を彼女の唇にゆっくり近付け・・・!
と。
俺が。
最高級の日常を謳歌しようとした。
その瞬間だった。
俺の”最高級”が”最低級”に変貌したのは。
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