【一章】新ジャンル。リアル馬鹿系。

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「高っっっけぇぇぇえええええ!?」 飛び降りて刹那。 彼女は自分が高台から落下している事に早くも気付き、悲痛な叫び声を上げながら堕落する。 「馬っ鹿・・・!」 目の前で女の子が困っていたら直ぐに助ける。 これを小学生3年生の夏から自分の中のモットーとしていた俺は、彼女の落下を見て走り出した。彼女の予測落下地点まで来て、上を見る。 「うわああぁぁぁぁっ!?どいてどいてそこの子ぉっ!」 「大丈夫だ!どうにかなるから飛び込んでこい!」 俺は豪速球を受けるキャッチャーの如く、全身に力を込めた。 「そうじゃなくってぇぇぇぇぇえええええ!!」 は?じゃなんだってんだ。 俺は怪訝として落下して来る彼女を見た。 「げっ!?」 彼女は、落下しながらも右手を下方にかざしていた。 そして、そのかざした右手の中には見るからに危なそうな”なんか火の玉ちっくなモノ”が。 ・・・来なきゃ良かった。 「破壊の象徴・・・・α(アルファ)。」 呪文(?)的な何かを呟く落下中の彼女の表情は、どこか申し訳なさそうな「ごめんね?」とでも言うかのようなものだった。 で、瞬間。 俺と彼女の間にある空間が、派手な音をたてて爆発を起こした。
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