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次に初老の女性の絵。
彼女は座った体勢をとっているのだが、驚くべきことに、彼女が座っているのは墓石の上。墓石の前には胸像があり、男の頭に斧が刺さっている。
彼女の名前はメアリー・グレイシー(旧姓ギルバート)。
屋敷の主人であるマスター・グレイシーの母に当たる彼女が座っている墓石は、夫のジョージ・グレイシーのものである。
メアリーは10代の時に両親を亡くし、兄弟のアサ・ギルバートと一緒に暮らしていた。
しかしある日、どういう経緯かメアリーはアサを脅して家から追い出してしまう。
アサはその後マスター・グレイシーの父であるジョージ・グレイシーに雇われてこの屋敷の使用人となるのだが、それは後ほど解説する。
メアリーも後にジョージ・グレイシーに求婚を求められて結婚。
しかし、メアリーは自由を与えられず、彼女はジョージを非常に憎んでいた。
そしてある日、ジョージが浮気をしていることが発覚すると、メアリーの怒りが頂点に達し、その場にあった斧で夫の頭を割ってしまう。
メアリーは即裁判にかけられたが、証拠不十分のため釈放される。
その後彼女は渡欧するが、それ以降消息を絶ってしまう。
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