第十三章・・・納棺堂

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●リトル・レオタについて     納棺堂で我々に英語で呼びかけるのは、マダム・レオタの娘であるリトル・レオタ。   彼女は1919年10月1日にオーランドで生まれた。 彼女は幼い頃から母親の交霊の手伝いをしていたので、自然と霊媒師としての才能が芽生えていた。   彼女は母に付いて屋敷に住み、母譲りの悪賢さで屋敷の人々を絶望に陥れていた。   彼女が最も好んだのは、真夜中に屋敷中のドアをノックして恐れおののく人々の声を聞くことだった。   リトル・レオタの存在を陰で恐れた屋敷の人々は彼女に服従するようになったが、それに反抗したのは屋敷に住むアサ・ギルバートをはじめとする三人の使用人だった。   絶大な権力を手に入れたとうぬぼれていた彼女はアサたちの態度に激怒し、彼らを殺してしまうことにした。   詳しくはストレッチングルームの肩車をする絵で述べたとおりだが、三人の使用人が流砂に沈むのを、リトル・レオタは近くに生えた木の上から見ていた。   しかし三人が流砂に飲み込まれた直後、彼女が乗っていた木の枝が突如として折れ、彼女は真下に流れていた川にまっ逆さま。そのまま溺死してしまった。   彼女は呪文で自分を生き返らせようとしたが、その代償に自分の体が縮んでしまった。 彼女は人形くらいのサイズになって川から出て、屋敷へと戻るのだった・・・
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